遅ればせながら、ご報告させていただきます。
私、この四月から宇都宮にある作新学院大学人間文化学部の特任教授となりました。
今年度入学生からの小学校教諭一級免許状取得の課程が認可され、その担当として任命されました。
授業はまだですが、社会科・総合的な学習・教職実践演習・教育実習及び事前事後指導などをもつ予定です。
折しも、柳田社会科への再々評価の火種がくすぶっている時でもあります。
「公共」論のなかに組み入れた実践も提起できるでしょうし、私がこの十年、柳田社会科とは離れたところで「コミュニケーション能力」の観点からの授業改革を言い続けたこととドッキングするチャンスと考えています。
この三年、小金井市立前原小学校の校内研究の講師をさせていただいたとはいえ、自分が授業をしたわけでもなく、不安がないわけではありませんが、新しい気持ちで挑戦していこうと思っています。
また、柳田国男研究の面からも、栃木は因縁薄からず、何か磁場に吸い寄せられた感もあります。
作新学院大学のすぐとなりは、柳田家ルーツの地「芳賀郡」(現・芳賀町)で、柳田自身が明治39年に歩いた「柳田採訪」のコースも目と鼻の先です。
以前から連絡をとりあっていた栃木の柳田国男研究者の中山珖一さん(『追憶の柳田国男 下野探訪の地を訪ねて』随想舎、2004年7月刊)とお会いできることも楽しみですし、近いうち、広く呼びかけて「柳田ツアー」も実現させたいとも考えています。
今年は柳田国男没後五十年、そんな年に栃木にまたひとつ〈場〉をもつことができたことに、感謝しています。
この場での作新学院大学からの発信も楽しみにしていてください。