③の酒井卯作先生のインタビューのなかで、「南島旅行見聞記」は、十冊の手帖で、柳田文庫にも所蔵されていないようだと書いてしまいましたが、実は、コピーの製本冊子(二冊)として保管されていることがわかりました。
柳田文庫のご配慮で、そのすべてコピーをさせていただき、現在刊行中の『柳田国男全集』第三十四巻の下巻の「草稿篇」(2012年春刊行予定)に収録することになりました。
もちろん、すでに発表済みの故鎌田久子先生の「海南小記手帖」や、酒井卯作先生のガリ版刷り「南島旅行見聞記」や、森話社版の同書の業績を参考にさせていただきながらの入稿作業となり、「解題」においてそれらの先行研究について敬意を払わせていただきます。
ご期待ください。
ただし、これはコピーですので、柳田がのちに、朱で加筆や修正したところを見分けるのが難しく、やはり、手帖そのものが見付かることにこしたことはありません。
ご存じのかたは、筑摩書房『柳田国男全集』編集部宛にご一報ください。