来日中のモースさんと京極夏彦さんとの会見が、角川書店で行われました。
実現できたのは、寺小屋外語教室時代に、モースさん、私と共に学んだ岩田玄二さんのおかげです。
40年振りに三人並び、私としてはこのことも感激でした。
モースさんは、「遠野物語拾遺」の英訳を完成させ、今年中にはEブックとして公開する予定で、『遠野物語拾遺retold』を刊行した京極夏彦さんとの意見交換を望んでいたので実現できてよかったです。
英語への翻訳のモースさんと、小説への翻訳の京極さんとの対談は、時間が過ぎるのを忘れさせるほど魅力的でした。
圧巻は、「前近代の暗闇から近代へ、そしてまた近代が抱える闇へ」を月の満ち欠けに例えて話を並べ替えた京極さんと、話の内容を八つに分類して並べ替えたモースさんとの比較の場面でした。
『遠野物語』に比べて注目度が低かった「拾遺」の面白さを伝えるという共通の思いがひしひしと伝わってきました。
対談終了後、神楽坂に出て食事。
密度の濃い4時間以上に及ぶ会見となり、別れたあといつものように岩田君と一杯。
これも、故後藤総一郎先生の導きと感謝。