柳田国男研究詩Ⅴ(6作目)を発表しました。
題材は、明治31年夏の伊良湖岬滞在です。松岡国男23歳、それまでの夏は布佐に帰り、いね子を追う抒情詩の世界に浸っていたのですが、この夏の過ごし方は違いました。
詩中にある「恋路が海」は今の「恋路が浜」、「岬の突端」は「小山」、「石門」は言うまでもなく
「日出の石門」。
柳田は、この後、「伊勢の海」という紀行文を発表します。
この海峡に砲台が造られる計画で神島や伊良湖の漁民の移住を強いられている話を聞き、その末尾に「願はしきものは平和なり」と書くのです。