藤原書店から刊行された大田尭先生の自撰全集に、2000年に、故如月小春さんと私の三人で話し合った「子どもが輝く学校に」が再録されて刊行されました。
この座談会は、聖パウロ女子修道会の企画で、『あけぼの』2000年4月号に掲載されたものです。
大田先生と話すということだけで緊張して、あまり満足のいくものではありませんでしたが、今回、先生自身によって選ばれたというのですから、恐縮してしまいました。
もっと、柳田の教育について話し合いたかったと(雑談のなかでは、庄司先生の近況報告などもできたのですが・・・)思っていたのですが、今回、読み直してみるとさらにその感を強くします。
ただ、私のこの座談会での収穫は、如月小春さんが、吉祥寺出身ということを知り、始めたばかりの「コミュニケーション能力」の校内研究の講師にきていただけるとの約束を取り付けたことでした。
しかし、実現をみることなく、突然お亡くなりになり、武蔵野市内で開かれた告別式に駆けつけたことを思い出します。
その時の如月さんのアドバイスから、演劇の手法を教員の研修に取り入れて、ワークショップ形式(講師は演劇の仕事をしている保護者の方)で始めることができました。
大田先生の「序」には、「教育は演出 アート」であることをこの座談会を載せることで主張したかったと述べられていて、その時にもっとその趣旨を理解しておけばよかったと反省しています。
また、この全集の刊行に、田嶋一、小国喜弘さんといった柳田研究者の方々がかかわっていることも今後へのつながりが期待できると感じています。
この夏は、こうした、十年、二十年、三十年前に出会った方々、やってきた仕事、書いた論文などのご縁で新しい出会いや、仕事が一気に増えるという暑い夏でした。
感謝しつつ、実りの秋を迎えたいと思っています。